音楽の話 (19)

愛すべきDAW: Ardour

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Ardour は Linux、Windows、macOS で動作する DAW = Digital Audio Workstation。 FLOSS なアプリケーションで GPL v2 で配布されている。

録音からミックスダウンまで必要十分な機能を備えていて、UI もよく整理されている。 Windows、macOS 向けに販売されている商用プラグインが利用できるかはわからないが、 Linux で利用される LADSPA、LV2 形式のプラグインはきちんと動作する。

選択肢の少ない DAW において、FLOSS かつ質の高い Ardour は貴重な存在だ。


Ardour をインストールする方法はふたつ:

  1. 公開されているソースコードから自前でビルドする
  2. ビルド済みの実行ファイルをダウンロードする

(1) に必要な情報はすべて公開されているので、知識があれば、手間を惜しまなければ、無償で利用できる。 (2) は有償。 サブスクリプションと買い切りが用意されている。 サブスクリプションは毎月 $1 から。支払いを続けている限り常に最新のバージョンが利用できる。 買い切りの場合は $1 以上の好きな金額を指定できるが、目安として以下のように書かれている:

We ask that you pay about the cost of an average restaurant meal for two people in your country

支払った金額が $45 未満の場合は現在のバージョンのみ、$45 以上の場合は現在のバージョンに加え、次のバージョンも利用できる。

($ = USD)


Arch Linux ではビルド済みのパッケージを公式のリポジトリから入手できるため、容易に無償で利用できる:

$ sudo pacman -S ardour

他のディストリビューションでもかんたんに無償で利用できるかもしれない。 ビルドを手間に感じないかもしれない。 それでも是非、支払いを検討して欲しい。

アプリケーションの機能や操作性はもちろん、ライセンシング、マネタイズ、ドキュメント、コミュニティフォーラムのやり取りも含めて、Ardour は本当に素晴らしい。